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0章 サービス概要

0-1. サービス利用イメージ

ADFIはクラウド上でサービスを提供しているため、インターネット回線に接続することで使用できます。

HTTPSで通信するため、ADFIのAPI(Application Programming Interface)はセキュリティ上、安全に利用できます。
生産装置の制御PCやPLC(Programmable Logic Controller)と連携した外観検査システムからADFIのAPIに検査を行いたい画像を送信すると、リアルタイムで検査結果が返却されます。

注1)APIとは、外部アプリケーションと通信・連携するためのインターフェースのことです。

注2)PLCとは、生産装置に最も使用されている制御コントローラーです。一般的にラダー言語を使用しますが、ADFIを利用したい場合は、APIを利用可能(例えばC言語でプログラミングができる)な製品を使用してください。

0-2. ユーザーが準備するもの

  • ネットワークに接続され、APIが実行できるPCまたはPLC
  • トレーニング用とテスト用の検査画像(正常/異常)
    対応拡張子:.jpg, .jpeg, .png
  • 検査対象物体を撮影するためのビジョンカメラ及び照明

0-3. PCA-MSPCとDMLの違い

ADFIには、DML(Deep Metric Learning)とPCA-MSPC(Multivariate Statistical Process Control based on Principal Component Analysis)の2つのサービスがあり、それぞれAIモデルのアルゴリズムが異なります。

DMLは、従来の画像処理技術で対処が困難な場合(例えば、検査対象物体の位置が固定でない)でも異常検知が可能です。異常検知に適した新しいディープラーニングの手法です。

PCA-MSPCは、検査対象物体の位置が画像内で固定されている場合や形状にばらつきがない場合に適しているAIアルゴリズムです。現在、製造業などで普及している異常検知手法です。

[学習に必要な画像枚数・要件]

DMLPCA-MSPC
最低画像枚数正常20枚10枚
異常5枚-
推奨画像枚数正常50枚~200枚30枚~60枚
異常10枚~50枚不要
最大画像サイズ制限なし(ADFI内部で800x800ピクセル以下に自動でリサイズ処理されます)
検査対象物体の条件条件なし位置と形状が固定

注1)アップロードできる画像サイズに制限はありませんが、アップロードされた画像はADFI内部で800×800ピクセル以下に自動でリサイズ処理されます。

以下のフローに従って、利用するAIモデルを選択して下さい。

<DML>

[学習からテストまで]

学習学習は正常画像と異常画像を使用します。
正確に異常検知をするためには、想定する異常のデータを学習に含む必要があります。
学習結果学習する正常データと異常データから、それぞれの特徴量を抽出し、正常データ同士は近づき、異常データは離れるようにデータを空間にマッピングします。
判定正常と異常の判定は、作成されたAIモデルのマッピングのどこに分類されるかで判断されます。
判定閾値によって、異常と判断するマッピング距離の調整を行います。

[異常検知ができる具体例]

異常の分類具体例
モノの色が変わる変色・汚れ検査
布のほつれ・編みのより検査
橋梁・構造体のクラック・塗装剥がれ
シボ面の荒れ検査
ハーネスの配線色検査
卵のひび割れ検査
モノの形状が変わるPETボトルや瓶のキャップの締め確認
食品の割れ・傷・欠け
成型品のバリ・欠け
はんだ検査
ねじ山の打痕
食品包装紙の破れ
Oリングの挿入検査
溶接部分の形状検査
モノの有無異物混入
食品/材料の有無
気泡の有無

PCA-MSPCに比べて、位置・形状に制限されないため、食品やケーブルなどの不定形の製品や布生地の検査に使用できます。

PCA-MSPCで異常検知ができなかった場合でも、DMLなら異常検知ができる場合があります。

<PCA-MSPC>

[学習からテストまで]

学習学習は正常画像のみで行う。
学習結果主成分分析によって、AIモデルを作成する。
判定正常と異常の判定は、作成されたAIモデルの範囲内か逸脱しているかで判断されます。
範囲の大きさは判定閾値によって調整を行います。

異常検知は、正常画像よりもばらつきが大きいほど正確に検知できます。

微小な違いによる異常検知を行いたい場合は、違いがはっきりとわかるように画像を拡大するか、DMLを使用してください。

[異常検知ができる具体例]

異常の分類具体例
モノの色が変わる積層信号灯の監視
カラーコード検査
印字品質検査
ラベルの位置ずれ検査
モノの形状が変わる電子部品のピン折れ・欠け検査
傷・打痕検査
ウェハー検査
モノの有無異物混入
ラベル有無

0-4. サービス利用プランと支払い方法・時期

データセットごとに利用プランを選択することができます。

利用プランの変更は、データセット内の「Plan」から変更してください。

Freeプランは、データセットを作成してから30日間利用できます。Freeプランから有料プランに変更しない場合、30日経過した時に自動的にデータセットが削除されます。

[サービスプラン詳細]

プラン無料プラン
(Free Plan)
従量制プラン
(Pay-Per-Use Plan)
定額制プラン
(Flat-Rate Plan)
AI作成・AIの性能検証
ローカル環境でのAI実行△(90日間のお試し利用)
オンライン(API)でのAI実行△(300回のお試し利用)×
GPU搭載ハードウェアの要否GPU不要GPU不要GPU不要
AI判定結果取得にかかる時間約3秒/画像約0.2秒/画像
利用料金無料【従量課金】
AI実行1回につき
2円(税込)※


AI実行回数が300回/月未満の場合は
600円(税込)/月


※「高解像度DML」アルゴリズムは3円
【定額】
66,000円(税込)/月
支払方法クレジットカード払い
請求書払い
利用可能期間最終ログイン日から1年間無期限(1か月ごとに自動更新)無期限(1か月ごとに自動更新)

API利用上限設定: APIでデータを送信/受信する回数の月ごとの上限を設定できます。

アラート送信設定: APIでデータを送信/受信する回数の月ごとのアラート通知を設定できます。アラートは登録されたメールアドレスに送信されます。

注1)無料プランから有料プランへの変更はクレジットカードの登録が必要です。
注2)支払方法はクレジットカード払いのみです
注3)有料プランは協定世界時(UTC)の毎月1日23時(日本時間の毎月2日8時)に1か月分の料金が決済されます。月額制プラン(Lightプラン、Standardプラン)の日割り精算はできないためご注意ください。例えば、月末に月額制プランに登録した場合でも、1か月分の料金が発生します。

0-5. 利用の流れ

  1. ユーザーの登録を行う
  2. プロジェクトの作成を行う
  3. データセットの作成を行う
  4. トレーニング用の画像を登録してAIモデルを作成する
  5. テスト用の画像を登録して、AIモデルの判定閾値を設定する
  6. テスト用の画像の枚数を増やし、作成されたAIモデルと判定閾値の検証を行い、AIモデルを完成させる
  7. APIのコードをコピーして、プログラムに実装する
  8. プログラム上からAPIを実行する

ユーザー登録から最短1時間で、APIからADFIサービスの利用ができます。

0-6. 画面構成

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